2000.7.7「七夕と岩魚」


台風が来る前にと、釣行に出た。
こんな小渓は、先行者がいないと、結構釣れるものだ。

釣行データ
日時 2000年7月7日(金) 9:00〜12:00
釣り場 南アルプス 某川
天候 曇り(台風が接近しているという予報)
気温 未計測
水温 未計測
タックル CFF RightStaff 8'4 #2(4P) + Koh-I-Noor #0 + DT2F + VARIVAS 5X-12ft
ハッチ なし
釣果 イワナ 16尾(20cm前後が中心)
フライ #16/18 アント・パラシュート、#12 コーチマン・パラシュート


季節はずれの台風が翌日に関東に上陸するという天気予報を見た。そうなると南アルプスの麓にも少なからず影響があるかも知れない。土曜日の釣行は、雨っぽいかな。そんな想いから、急遽、仕事の日程を詰め金曜日の午前中の時間をひねり出した。

台風が迫っていると言う事で、今日の日中は曇りの天気らしい。また、天気の荒れる前は、イワナは荒食いをする事があるので、思わぬいい釣りが出来る事がある。いろいろな想いを巡らしながら、いつもの渓への道を走る。午前9時前に目的の渓に着く。予定では、そろそろ、イワナ達が活発にフライを追う頃である。1300mあるこの辺りの空気は、いつも澄んでいて少し肌寒さも感じる。それに曇っているので日が差さないのもあるかな。ささっと支度を整え川へ降り立つ。

ここ1週間ほどは、あまり梅雨らしくない天候で、かなり晴れた日も多かった。しかし、大気が乱れているのか、午後になると決まって、一時的に強い夕立が降っていた。その為に川の水は少し増水気味である。また、薄い濁りも入っているようだった。

フライは、16番のアントを選択。TMC100SP-BLというバーブレスを試しに使って見ることにする。バーブレスには、少なからず不安を持っていて、もう数年はその使用を控えていた。しかし、使っている人達の話では、刺さりも良く、意外とバレないものだという話もあり、針先が特殊形状になってバレにくくなっているこのフックを試してみようと思った。

少し木が覆い茂る小渓ゆえ、今日のリーダーティペットの全長は15ftほどに抑えた。上面の木を意識しつつサイドキャスト気味にフライをポイントへ入れる。すぐさま、イワナがアタックしたきた。17cmほどかな、ライトスタッフの2番で釣っていると、小さなイワナでも、結構面白かったりする。幸先良いで出しにひとまず安心。針を外す時に気が着いた。これバーブレスだったっけ。意外とバレないじゃん。

水深のある淵から流れ出す左右の緩い流れには、いつもイワナがついているポイントだった。大抵、このポイントで1尾のイワナは手堅く釣れるものだが、今日は、左右の緩い流れでそれぞれ1尾づつ、そして流芯の流れから勢い良く飛び出してきた。型はどれも20cmに満たないイワナであるが、こうも思い通りに魚が反応してくれるというのは、爽快である。堰堤下までの短い区間を釣り上がり、6尾のイワナをキャッチした。反応はすこぶる良くここはと思えるポイントでは魚の反応を確認した。また、今回試しに使用しているバーブレスの感触もなかなか良好に思えた。テンションが抜けて外れたかなと思える場面でも外れなかったし、また、魚の乗りがいい様に感じる。これは、使えるという印象。

堰堤を巻き上段に入る。時間は午前10時を回っていた。この短い区間にちょっと時間を使い過ぎたかな。少しペースアップしよう。風が強まりフォローの方向で吹いている。ターンオーバーし過ぎてしまい、逆にティペットにスラッグを入れ難い。この小渓ではちょっと長いかもしれないが、もう少しティペットを足し、スラッグを意図的に入れる工夫をする。これで、ドリフトさせる時間もかなり改善された気がする。

今日は、1、2投で大抵勝負が決まった。それだけ、イワナ達はやる気満々であったのだろうか。でも、ドラックにはかなりシビアなのだ。プレッシャーは無いとはいえ、それなりに教育されているらしい。

ちょうど目の前でライズを発見した。フライはそのままのアントをライズのあった1mほど上流に落とし流し込んだ。バシャっと出たのは、今までの中ではちょっといいかも知れない感触。2番ロッドがしなる。ちょっと引きを楽しみキャッチ。23、4cmといったところだろうが、かなり太っている。なるほど、いい引きをする訳だ。
何食ってるのかな?ちょっと気になる。大抵テレストリアルで間違いないが、この時期のイワナのストマックは、時にとんでもないものが出てくるので、普段はあまりやらないがこのイワナは見てみたかった。吸い込むと黒いものが出てきた。ムネアカオオアリを中心に大小のアリが大半を占める。あとは、水生昆虫のニンフと小さな甲虫類。毛虫とかが出てこなかったのが幸いする。これは、コーチマンのパラシュートでバシバシかな。フライボクスの隅にあった。普段は余り使わないコーチマンのパラシュートをティペットに着けた。

このフライは当った。流芯の中からバシバシと飛び出してきた。ただし、サイズがアップせず、皆20cm前後に集中してしまう。フライをボロボロにされて、この当りは止まった。ここの川のイワナは、アリで持っているようなものだな。普段は、20〜16番のアントを多用するが、時にはムネアカオオアリのサイズも当るんだな。今度は、もっと巻いておこう。

気がつくとペースアップするどころか、全然釣り上がっていなかった。今日は、結構のんびりと釣り上がっているんだな。平日ののんびりとした渓の雰囲気がそうさせるのか。この辺りから浅い瀬が続く。ちょっと開けているので、ロングティペットリーダーの釣りが容易に出来る場所だ。いつもここに来ると、細く長いティペットに付け換える。フライも少し小さくして、木の下とかに入れるのがセオリーだ。ヤマトイワナ
ここは、浅いので結構ドラックに関してイワナはシビアに反応する。ちょっと出渋ったが、上手く流せばポンポンとイワナが飛び出した。その中に小さいながらもヤマトイワナも混じった。ここの川では、かなり珍しい1尾。僕がフライを始めた頃は、ここのイワナは、皆、ヤマトイワナだったのに、気が付けば、これが珍しいとさえ感じてしまう。

時計を見ると正午近かった。そろそろ上がるかな。型は出なかったが、数は釣れた。台風が近づいているから、イワナの活性が上がったのか?とも思えるが、ここ数時間の気圧変化を見てもさほど変化を感じない。これをイワナの荒食いと呼ぶにはちょっと物足りない感じを受ける。やはり、平日という事が大きかったのかな?、帰り道、ラジオではしきりに七夕、七夕という言葉を聞いた。今日の夜は正に台風の直撃。気の毒に。ここ数年、七夕の天の川は見えていないと聞く。

※ このレポートを書いている土日。台風は金曜日の夜に通過し、土曜日は予想に反し暑いほどの好天だった。雨の影響も土曜日は多少濁りが入ったかも知れないが、日曜日には、ほぼ回復という状況であったと思う。ちょっと台風には拍子抜けしてしまった。


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