2000.6.7「意外なライズポイント」


こんな浅い溜まりであるが、素晴らしいライズがある。

釣行データ
日時 2000年6月7日(水) 18:00〜19:30
釣り場 南アルプス 某川
天候 晴れ(微風)
気温 未計測
水温 未計測
タックル CFF RightStaff 8'4"#2(4P) + Koh-I-Noor #0 + DT2F + VARIVAS 6X-12ft
ハッチ 18:40頃からメイフライ → カディス少々
釣果 アマゴ 7尾 / イワナ 1尾(26cmヤマトイワナ)
フライ #16 CDCダン、#15 ヘアウィングダン、#15 エルクヘアカディス


今日も暑い1日だった。環境ISOのなんたらで、今だ仕事場には空調が入っていない。自分のプロトレックの温度計は31℃を示す。とてもじゃないが知的作業空間には程遠い環境。頭の中では、渓のひんやりした空気の中でロッドを振るという妄想にふけっていた。そんな訳で、午後5時のチャイムが鳴るとともにダッシュを駆け渓へ向う。

今日は、やぎさん、WILDCATさんに教えてもらった、穴場ポイントに来ていた。地元の自分が遠方から来る釣り人に穴場ポイントを教わるのも情けない話だが、地元の人が意外に見落とすポイントなのだ。今までこの川に通いながらもこの場所は絶対魚が釣れないポイントだと思い込んでいた。浅い瀬の続くこの場所は餌釣りは、まずやらない。よって、意外にいい魚が残るという話だった。

1週間ちょっと前にも早朝のみこの場所を釣ったのだが、早朝にもかかわらず、ミドリカワゲラのいいハッチがり、ライズがしきりに繰り返されていた。しかし、前回は、自分のフライには、かなりシビアな反応をして、どうしてもフッキングまで持って行けず、苦い思いをさせられた。今日のイブニングでは、その雪辱をはらさんと気合が入っていた。

時間は、ちょうど午後6時、ひんやりとした空気が谷間を抜ける。昼間、思い描いた感覚だ。しかし、悠長な事はしていられない。前回、この区間を4時間かけて釣り登ったが、今日は1時間半で遡行しなければならない。

まだ、ライズもなさそうだと思いアントを付けていたのだが、最初の淵でいきなりのライズのお出迎え。すぐさまCDCダンの16番に付け替えた。今日もライトスタップの2番のマルチピースロッドを使っているが、ほぼ狙ったポイントにスパンとフライが入るのが実に心地よい。1秒ほどドリフトして、バシャっと水飛沫が上がる。1本目のヒットだ。
20cmもないアマゴだが、実に幸先良い出だし。前回は、かなりシビアに反応してくれたが今日は意外にも素直にフライを食ったようだ。

アマゴ 22cm
浅いザラ瀬をパスし、少し溜まりがある。ヘッドアンドテールで飛び出している。それも1つや2つではない。うまく釣りさえすれば、2、3匹は釣れそうな感じ。良く見ると流れの筋が2本あり、そのそれぞれに少し良さそうなアマゴが付いている。
左の筋から流す。きちっとドリフトさせているが、間合いが合わないのか出ない。もう1度流すと、気持ち良くフライを咥え水に潜って行った。まだ、他の魚がいるから場を荒らさないように下流に誘導しキャッチ。22cmくらいのアマゴだった。ストマックもしたかったが、時間が無いので、写真に納め、少し下流へリリースする。
右側の筋のちょっと脇では、相変わらずバシャバシャとやっている。筋の真中でも時折出る。フライを交換し右側の筋を流す。ちょっと脇にずれたかな?、あっ、と思う間にヒット。先週早朝の厳しい反応がウソのように簡単に釣れてしまう。先程のと同じサイズの奇麗なアマゴだ。良く見ると自分の隣でもライズしているし、釣り上がって来た下流でもライズしている。このトラップに捕まりそうだが、まだ他のポイントもやらないと、最後の堰堤まで辿りつけない。少し未練があるが上流へ移動した。

しばらく浅い瀬がまた続き、浅い小さな淵がある。ここは、前回もいいライズが繰り広げられたポイントだ。一見浅そうにも見えるが80cmほどの水深はありそうな箇所もある。静かな渓にアマゴのライズする音が響く。心臓の鼓動も早まる。空を見上げると無数のカゲロウがハッチしている。ここは、水生昆虫も豊富なのだ。
流れ込みの箇所でいいのが跳ねている。その下流側にも数匹のアマゴがライズを繰り返す。下流に定位する奴から狙うが、流れが緩過ぎて、フライを見破られるのか出ない。川原が広いので横に大きく回りこみ、流れ込みの魚を相手にする。先ほどから見ていると、派手なライズが続いている。カディスピューパが流れているかもしれない。カディス、メイフライ、どちらとも言えないので、困ったときのヘアウィングダンだ。これに換え流れ込みからダウンクロスにキャストし、メンディングして捕食レーンに乗せてライズポイントへ送りこむ。同じくらいのタイミングで2匹のアマゴが飛び出した。一瞬、どちらの魚が食ったのかわからなかったが、少し下流側で出た方が食っていたようだ。
そんなに大きくは無いが、妙に暴れ、ジャンプしたりする。完全に場が荒れたな。22cmほどのアマゴだった。

途中の瀬の中にある、小さなスポットでもライズがあった。まだ先が長いのに、なかなか前に進ませてくれない。嬉しい悲鳴だ。この頃から大型のメイフライやカディスが飛び始めた。やはり、先ほどの派手はライズは、カディスピューパを食っていたのかも知れない。さっそく、カディスパターンにフライを交換。少し落差のある区間をエルクカディスで叩くように登った。ここで、1匹のアマゴを追加した。

大きな岩盤の下の淵は、かなり水位が落ち、あまり魅力的な流れではなくなってしまった。しかし、緩い流れには、かなりの数のアマゴがいるらしく、しきりにライズを繰り返している。でもちょっと流れが緩く、水面がフラット過ぎる。小さな落ち込みの下の白泡の横でヒットさせた。しかし、これは20cmには満たないアマゴだった。

ヤマトイワナ 26cm時計を見ると既に午後7時を回っている。堰堤は見えてはいるは、細かく釣って行くととてもじゃないが、堰堤まで辿りつけない。しかたなく、途中ははしょって、堰堤を目差す。早足で途中のスポットを叩きながら歩いたが、反応はさせたものの、フッキングには至らなかった。
大きな堰堤の下には、幾つかの筋がありその筋が合流する箇所が怪しい。エルクカディスを落ち込みから流し、白泡の切れ目あたりでバシャっと水飛沫が上がった。やはり、狙ったポイントだった。石の下にグングンと潜りこみなかな出てこない。今まで釣って魚とは大きさも動きも違うようだ。出たポイントもイワナらしい場所。石の下に潜ったのを接近して動かせた。下流に1段落ちて、ネットですくった。
おー、やはりイワナだったか。結構いい型だ。よく見ればヤマトイワナじゃないかな?、26cmあった。
じっくり見ると、やはり、ヤマトイワナの条件を満たしている。こんな所にもちゃんとヤマトイワナが生きているんだ。なんだか嬉しい気持ちにもなってくる。今年、ヤマトイワナとおぼしきイワナに出会ったのは、始めてではないかな。嬉しい1尾だった。

思わぬ釣果に満足しつつも堰堤付近には、まだポイントがいっぱいある。ここをやらずしては上がれない。しかし、ちょっと気になる噂もある。実は、ここ、出るらしい....。
自分は知らなかったが、地元では結構有名な話だとか。あまり気にもしていなかったが薄く暗くなってくると、さすがに気にもなってくる。ブロックの脇でライズしたアマゴをキャッチした時には既に午後7時半になっていた。23cmほどのアマゴだったが、写真には撮らず即リリースして、リールを巻き上げた。

小走りに釣り登ってきた川原を歩く。やはり、結構長い距離を登ってきたのだ。早足ながら時間がかかる。こういうのって、気にしだすと駄目なんだよね。何事もなく、車に戻ってきたが、なんとなく、落ち着かなかった。今度来るときは、二人で来よう。そうすればじっくりポイントも攻める事が出来るしな。

帰りがけ、こういういいポイントだから、人を寄せつけないようなデマが噂として広まっているのかなとも思えてきた。たぶん、きっとそうだろう。


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